伊佐知美さん「旅に出られないなら死んだ方がマシ」~「旅を仕事に」~旅を魅力的に伝えるための楽しいライティング学 6/24
イベントレポート 2017/6/24(土)
〜伊佐知美さん「旅を仕事に」~旅を魅力的に伝えるための楽しいライティング学~
6/24にTABIPPO本社にて行われた、伊佐知美さんの
「旅を仕事に」~旅を魅力的に伝えるための楽しいライティング学に参加してきました。
TABIPPOの恩田さん曰く、この講座は人気がありすぎてすぐ席が埋まってしまったとのこと。知美さん、さすがです。
行きたかったけど、予定があって/気づいたら席が満席で参加できなかった・・・という方のために、このセミナーで学んだことを厳選してこちらでご紹介します。
まず この講座のメイン講師、伊佐知美さんのプロフィールは、こちらからどうぞ。
伊佐知美さんの旅に関する経験談
「旅に出られないなら死んだ方がマシ」
伊佐さんは昔から旅をすることは大好きだったそうで、旅ができないなら死んだ方がマシだと思っていたとのこと。
自分のやりたいことをとことん突き詰める人は、ごく少数。その追求ができている伊佐さんだからこそ、見える/分かることがたくさんあるのだろうと、ところどころに設けられた質問コーナーではライティングや伊佐さん自身に関して、参加者からたくさんの疑問が寄せられました。
夢に見た世界一周!その前の下準備
編集長という肩書きを置いてまで旅に行きたかった伊佐さんは、会社の関係者に相談したそうです。
そこで、「一年だけ、編集長をしてみないか」と声を掛けられ、結果現在も編集長をしながら世界を旅しています。
そして世界一周の旅に行く3週間前に、「移住女子」の本製作オファーがきたのだそう。
伊佐さん「全て海外で仕事ができるように、インタビュー記事編集などの仕事のみを持って行こうと思っていて、受けた仕事はその基準で選んでいました。そうして準備万端になった矢先、この本の製作をいただきました。」
伊佐さんにとって、本の出版は夢。必要な取材は全て世界一周の旅に出るまでに行い、編集は海外で行ったといいます。
具体的に海外で実際に仕事をしていたことは
ライティング業務やインタビュー記事の編集、ことりっぷ・公的機関の旅行関係メディアへの寄稿・オンラインサロンなどだったとのこと。
これからライターになりたい人へ:伊佐知美さんからのアドバイス
働き方はライター1本ではなく、複数個あった方がいい
伊佐さんの仕事の軸は「文章を書いて生きていたい」という気持ち。しかし、書くことだけが伊佐さんの仕事ではありません。ライターと、あと1つ/2つほど、自分の得意なことなどで仕事すると良いとのアドバイスでした。
伊佐さんは、ライティングだけではなく、複数の種類の仕事を掛け合わせるなど様々な仕事もされています。
ライターから始まり、写真家、取材者など、その活躍は多様。写真を撮るのが好きという伊佐さんは、現在Noteで素敵な旅の写真とともにブログを執筆されています。
自分の仕事・生活スタイルを具体的に決めること
伊佐さんは、ライティングをしながら旅をしたいという方から質問があった際、「仕事量:旅の比率」を決めることの重要さを伝えました。
自分がどれだけ仕事をしたいか・旅の時間を持ちたいか。
伊佐さん「自分は、あまり仕事とプライベートの境界線なく日々過ごしているのですが。仕事:プライベート=半々にしたい気持ちがありました。」
自分が行く先々での仕事量、観光など旅にかける時間を決めることが重要だとのこと。
旅のライティングをする時の注意点とポイントについて
また、参加者のほとんどはライターに興味がある学生さんや社会人の方が多く、ライティングする上での注意点など具体的な質問が出ました。その中での伊佐さんからのアドバイスはこんな感じ。
記事作成の基本:5W1H
こんなこと基本的なことじゃないの?と思った方がいるかもしれませんが、記事では書きたいという気持ちが先行してこの基本を忘れがちだということ。
- Who:読者は誰か?:誰に向けて書きたいのか
- What:何を書きたいのか:記事のテーマについて:Webに置手紙を書くつもりで書く
- Where:どの場所について書きたいのか
- When:読者がいつそのブログを読みたいのか
- How:書き方・構成・文体は?
これらをしっかりと意識しながら書くのが鉄則だそうです。
ブログ内容の軸を決める:自分を軸にするのか OR 情報を軸にするのか
ブログ内容では、軸を決めることが大切だと言います。ここでいう軸とは、二つ。
- 自分を軸に書くということ:
自分の体験をもとに感じたこと・考えたことをありのままに書く。これは、伊佐さんがNoteに綴っているような文体のこと。読み手にその場にいるような感覚を与える、感情の琴線に触れる文章などが特徴。
- 情報を軸に記事を書く:オススメの場所やカフェ・メニューなど、その国や地域を訪れたい人が知りたい情報が記載されている記事のこと。これが、企業やオファーで受ける案件のケースが多いのです。
このどちらにするかで、記事の文体・読者・文章量・注意点(SEOや検索タグなど)が
異なり、まずはどちらかを選んで執筆すると良いとのアドバイスでした。
1では、ライターとしての個人のセルフブランディング化ができます。(自分自身をメディアに出し、自らの力で自分をプロモーションすること。)その結果、一般募集ではなく個人宛に依頼をもらえるケースがあります。
一方で2では、クラウドソーシングなどで案件が多くある記事。始めやすい反面、記事のフォーカスは「ライター個人」ではなく「情報」です。伊佐さんにとっては、自分の実績として証明することが難しく、誰のために執筆しているのかが分からなくなると感じたため、個人を軸にする記事を書こうと決めたとのこと。
自分を軸に記事やブログを書けば、クライアントが求めてくれる
「自分を軸」に記事を書くことを選んだ伊佐さん。最初は時間がかかったものの、次第に自分に宛てた案件が来ることが増えたため、結果的に仕事量が増えたと言います。
自分に合う・心から満足できる仕事の見つけ方
やりたいこと×できること×クライアントが欲しいことの交差点を見つけること
自分がしたいこと、得意なこと、クライアントが欲しがっている情報やスキルの交わる点を見つけることが大切だといいます。
例えば、得意なことは「英語」、自分がしたいことは「書くこと」、クライアントが欲しいのは「英語の情報を日本語でまとめた記事」であれば、ライティング×翻訳のお仕事ができますね。
このように、この三つの交差点を見つけることが、自分が活躍できる分野・仕事を見つけるコツなのです。
内容の濃い記事を書くために:良い記事ってなに?
定期的に読みたくなる文章
一度読み終えても、新たな記事が出ればまた読みたくなる・定期的に読みたくなる。そんな記事は読者を惹きつけ、リピーターが増え反響を呼ぶため、良い文章といえると伊佐さんは語ります。
思わずクリックしたくなるタイトル・アイキャッチ画像
「この情報、知りたい!」と思ったから。
完成したブログや記事は、必ずと言っていいほどSNSで拡散されます。
記事タイトルや、リンクURLとともにチラリと見えるアイキャッチ画像が、より多くの人に記事を届けるための強力な武器になってくれるのです。
いわゆる、フォトジェニックな画像やクリックしてみたくなる、読者の興味をそそるタイトルのことですね。
旅先のお店紹介やインタビュー取材をする人必見!上手に記事を書くポイント
読者が欲しい情報を知る
記事を書く際、特に旅先やインタビュー取材で記事を作成するのであれば、
特に記事に載せたい情報はこれ。
- オススメの時間帯: 空いている/混んでいる時間帯
- オススメのメニュー:自分がそのお店で食べたオススメのメニュー/そのお店の看板メニュー
- Wifiはあるか
- ○○駅から徒歩○分:主要な出発地から歩いてどのぐらいかかるのか
クライアント×取材をする側×自分の交差点を見つけること
インタビューは難易度が高いと思う方もいるかもしれませんが、逆に言えば参入する人が少ないということ。
インタビュー記事を上手に書くことができれば、クライアントが自分を求めてくれるケースが増えてくるかもしれないということでした。
記事の概要をあらかじめ決めておく/イメージしておく
数々のインタビュー記事を執筆された伊佐さん。
取材を行う前に、記事の内容や方向性をイメージしておく/決めておくといいます。どのような記事にするのか、どういう写真を撮るのか、どのような文体にするのか。
これらのことをイメージしておき、 自分がイメージした/決めた内容を超える良い内容があった場合は書き換えていくとのこと。
以上、この他に学んだことはたくさんありましたが、厳選してご紹介しました。
その後の交流会では、
伊佐さんとの交流や他の参加者同士で情報交換するなど、皆さん自身ですごく活発に活動されていました。
皆さんも是非、旅大学、足を運んでみてくださいね〜◎
(私はスポンサーとかではありませんw)
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